皆さんこんにちは、ダンです。
先日「営業、奥深し…」という記事を書きましたが、今回はそこからもう少しだけ踏み込んで「会社として利益が残る、営業活動の仕組み作り」をテーマに書いていきたいと思います。
広告・宣伝の効果もボチボチあるし、売上も悪くないのに儲からないんだよな…
とお悩みのそこのあなた!
是非、目を皿のようにして読んでみて下さいね。
利益を残す為には、新規顧客、既存顧客の両輪をぶん回す
まず大前提として、売上は客数×客単価で一般的に語られることが多いのですが
利益を残す為には、もう少し細かく見ていくことが必要です。
どういうことかというと、客数×客単価を更に分解していく作業をして欲しい、ということ。
例えば、売上=客数×客単価を更にカスタマイズしていくと、売上=既存顧客からの売上+新規顧客からの売上に分解することが可能です。
後述しますが、利益の残る営業の仕組み作りについては、まずこの分析がとっても大切です。
何故なら、自分達の売上が一体何処から来ているのかがわからない状態で動いても意味がないからです。
体調が悪い、と病院に行ったら、ロクに診察もせず薬を出すようなお医者様をあなたは信頼出来るでしょうか?
それと一緒で行動の前には必ず原因を特定し、それを改善する為の具体的な戦略が必要です。
では実際に何をするのか、ためしにちょっとやってみましょうか。
例えば客数が仮に100人、客単価が1,000円、売上が100,000円だったとします。
客単価はちょっと置いといて、まず、客数100人の内訳を分析します。
- 既存顧客なのか
- それとも新規顧客なのか
これをまずは明確にします。
(新規・既存顧客を明確に出来ない業種の場合、それを構築する方法はまた後日記事をUPします)
そして、客単価も同様に…
- 既存顧客だけの単価
- 新規顧客だけの単価
で分類していきます。
すると、以下の2つのことが見えてきます。
①既存顧客は客数の何%を占めて、単価はいくらで、全体売上の何%を占めているか
②新規顧客は客数の何%を占めて、単価はいくらで、売上の何%を占めているか
説明だけだとわかりにくいと思うので、一旦パワポで整理しました。
実を言うと、この時点で自社の現状が結構明確になって来ます。
例えば、既存顧客と新規顧客の割合。理想は既存:新規の割合が7:3と言われています。
しかし一般的に既存顧客は何もフォローせずに放置しておくと、年間20%~30%は離れていくと言います。
例えば既存顧客からの売上構成比が50%を切っている、ということが先ほどの分解作業でわかった場合、黄色信号だと思って下さい。
既存顧客が売り上げを作ってくれる仕組みが崩壊しているか、存在していないか、いずれかの理由で
- どれだけ新規顧客を獲得しても、逃げられまくっている
- または、既存顧客そのものも自社のサービスに満足しておらず、いつでも離れる
可能性が高いからです。
加えてその足りない売上分の大半を新規で補わなくてはならず、新規獲得の為のコストもどんどん膨らんでいき、まさに営業の自転車操業状態です。
先ほどの例で言うと、売上100,000円の内訳が例えば
- 既存顧客20人、顧客単価600円
- 新規顧客80人、顧客単価1,100円
なんて事態になっていたらもはや会社存続の危機です。
新規獲得コストも跳ね上がり、お金を生んでくれる筈の既存顧客が全然お金を落としてくれない。
こうなってしまうと、新規顧客をひたすら獲得し、かつ良質な既存顧客に育てていく、という二正面作戦を迫られます。しかも全く同じ馬力で。経営資源、足りますか?という話です。
ですので、そうならないよう常に
自分達の売上は誰が、幾ら払ってくれていて成り立っているのかを常に意識しましょう。
売上が上がった、下がったで一喜一憂していてはいけないのです。
売上は、
- 既存顧客を育てて潤沢にお金を生み出してくれる仕組みを作ること
- 良質な既存顧客がいつ離れても良いよう、次の良質な既存顧客候補を新規で獲得していくこと
この両輪を両立させることで加速的に伸びていきます。
ただひたすらこの両輪をぶん回すことに神経を集中させましょう。
では、何から着手していくべきか
ダン君、よくわかったよ!良質な既存顧客を増やす為に、とりあえず販促を強化してまず新規顧客増やすね!その新規顧客から、良質な既存顧客を育てていくね!
結果を一緒に作って、お見せするとこういうクライアントさんが時々います。
まてまてまてい!とダンは一旦ストップをかけます。
いいですか、現状がわかった上で積極的に打開しようという姿勢は大変嬉しく思います。ですが、今この状況で新規を闇雲に獲得することは、ザルで水を掬うようなもので大変非効率です。目的は利益が残る仕組みづくりでしたよね?瞬間的な目先の利益の向上ではなくて、永続的に利益が出る仕組みを作る方が長い目で見て良いと思います。ですから、まずは既存顧客がきちんと残って、お金を落としてくれる仕組みを作る方が先だとダンは思います。いかがですか?
という話をします。素直なクライアントさんばかりなので、皆さん納得して下さいますが(^^;
ちなみに私のこの考え方は、こちらがベースになっています。
https://www.sbbit.jp/article/cont1/30111
では、利益が残る仕組みを作る為には具体的に何から着手していくのか?という話ですが、一般的な営業活動のフローは以下の順番で進んでいくことが多いのです。
- 販促(DM、チラシ、CM等)
- 営業活動(商談する、来店して貰う、買って貰う、契約する)
- フォローアップ(定期的に購買者にアプローチし、継続的な購買に繋げていく)
- ブランド化(他社と差別化し、購買者をヘビーユーザー、ロイヤルカスタマーに育てていく)
しかし、ダンは逆から改善することをクライアントに強く提案します。
いわゆる逆算思考って奴ですね。
つまり、
①最初に自社製品を差別化・ブランド化し、どんな方にお客様になって頂くのかを明確に定めて
②既にお客様になってくれている既存顧客にアプローチし、リピートに繋げる
③契約してくれそうな方、見込み顧客にアプローチし、賛同する方をお客様にする
④差別化された自社商品を販促活動で認知して貰う、広めていく
この順番でやっていこう、と提案するのです。
最初は怪訝な顔をされることもあるのですが、実際に三か月~半年も経つと目に見えて成果が出て来て、驚かれることが非常に多いです。
何故かというと、売上の所で「売上=客数×客単価」という話が出ましたが、既存顧客に関しては工夫することで「売上=客数×客単価×リピート回数」という項目をボーナスとしてくっつけることが出来るのです。
リピート回数とは、マリオでいう1UPキノコみたいなもの。
https://dic.nicovideo.jp/a/1up%E3%82%AD%E3%83%8E%E3%82%B3
つまり、リピートしてくれたらリピートしてくれただけ売上が上乗せされていくのです。
こんなチャンスを放置して新規顧客をバンバン取りに行くのは極めて非効率ではありませんか?という話です。
しかも、既に自社の製品やサービスを購買して下さった、という実績まであるお客様です。
同じ時間、コストをかけるなら、まずは取引のあるお客様から優先的にアプローチしましょう。
自社の製品をブランディングしていく上で、まずは購買してくれた方がどんな方で、自社製品の何に魅力を感じて利用してくれているか、それに耳を傾けることが大切です。
そして、その顧客が感じている自社製品の魅力が見えてくると、他社製品と比較して何が優れているのかが必ず見えて来ます。それを差別化させ、ブランディングしていくのです。
それが既存顧客に届くと、ヘビーユーザー、ロイヤルカスタマーへの道が見えて来ます。
更にブランディング・差別化された状態で、今見込みとして抱えているお客様に、自社製品の特長や優位性を伝えて顧客になって貰う。
その実績を引っ提げて、ブランディング・差別化された自社製品をマーケットに訴求していく。
この順番が、遠回りなようで一番利益が残る仕組みだとダンは自信を持って断言します。
では、これらを進めるには具体的にどんなアクションが必要か?
長くなりそうなので、次回以降の記事で語っていこうと思います。
今回も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
日々成長しようと頑張るあなたを、これからも全力で応援し続けます。
ダン