優秀な人材が辞めた時の会社の考え方とアクション
優秀な人材が辞めた背景が理解出来る
優秀な人材が辞めた後、社内の混乱を防ぐ行動が為の行動がわかる
今の社内にいる優秀な人材予備軍の育て方がわかる
あの人が辞めちゃった…会社これからどうなるの?
社内で一目を置いていた人材が辞める、または辞めた時と言うのは
社内でも一時的に動揺が走りますよね。
今回はそんな優秀な人材が退職した後の社内統率の仕方について記事を書きました。
この一手が神速で打てるかどうかで、マジで社内の空気感どころか会社の将来が決まりかねないようなテクニックと考え方を伝授します。しっかり覚えて下さいね!
それではどうぞごゆっくりお読みください。
優秀な人材が辞めた背景を理解しよう
優秀な人材の成長欲に合わせられていたか
まずは優秀な人材の旺盛な成長欲に対して、会社として応えられていたのかどうか、という点を検証する必要があります。
と言うのも優秀な人材はほぼ例外なく成長欲が高く、
根っこには学習欲や未知なるものへの知的探求心が三大欲求レベルで横たわっていることが多いからです。
本人の適性とも相談の上ですが、本人がもっともっと成長したいと思っているのにも関わらず
ルーティンワークしか与えなかったり、そもそも成長させる機会を提示させないと
と思われて転職の引き金を引かれてしまいます。
ちなみに今は大手に入っても、「成長出来るかどうかが不安」という理由で辞めますからね。成長に対する意識は総じて高いと考えといて間違いはないです。
優秀な人材をちゃんとサポートしていたか
優秀であるが故に陥りがちな事象として
優秀な人材にどんどん仕事を振りまくって、キャパオーバーにさせていた
という現象もあるあるです。
優秀であるが故に、新しい仕事や難しい処理が求められるタスクをどんどん優秀な人材に振り分けると
能力では優秀であってもメンタルが並だと、優秀な人材も壊れます。
いくら大谷翔平選手が優秀でも毎日先発させたらぶっ壊れるでしょ?仕事だって一緒なんです。
優秀な人材ありきで組織を作ってしまうと、その人材にとんでもない負担がかかってしまい
優秀な人材のパンクと同時に組織が崩壊する、はあるあるです。
そうならない為にも与える仕事のボリュームや難易度には充分注意しておきましょう。
優秀な人材を育てる環境は整っていたか
実はこの視点、多くの日本企業に共通して欠けている最たるものだと個人的には思います。
簡単に言うと、優秀な人材を食材に例えるなら会社はその食材を調理するシェフなんですよね。
どの会社も即戦力で、会社を一気に違うステージに導くようなスーパーな人材を求めるんですが
肝心要の、そのスーパーな人材を育てられる腕もないくせに欲しがってもダメだよ
と言う話なんです。
だって目玉焼きもロクに焼けないような人に、松阪牛をわざわざあげる人いますか?
まずは優秀な人材に来て貰う為に、きちんと相応のレベルまで責任を持って育てられるよう
自分達がレベルアップすることが先です。
優秀な人材は待っていても来ません。自分達が迎え入れるくらいの気持ちが大切です。
ちなみに、それを極端にした事例がこちらの本に記載されています。
読んでみて自分達の会社に心当たりがないか?是非振り返るツールにして貰えると幸いです。
ちなみにダンは駆け出しの頃この本に書かれていることと似たような経験を沢山してきているので、この本を読んだ時衝撃が走りました。そして、上手く表現出来なかったモヤモヤが一気に解決しました。
優秀な人材の退職連鎖を食い止める為に
マメにコミュニケーションを取る
優秀な人材を退職させない為に必要なアクションとしては、やはり
マメにコミュニケーションを取ることになるでしょう。
ココで言うコミュニケーションは、えこひいきをしたり、便宜を図ったりすることではないことに注意が必要だよ。優秀な人材にはむしろマイナスに作用するからね。
コミュニケーションの内容は、具体的に言うと
今の仕事で困っていることはないか?
今の仕事のやり方を見ていて非効率を感じることはないか?
援助が必要なことはないか?
など、いわゆる支援型のコミュニケーションを中心にしましょう。
基本的に優秀な人は、タスクや仕事の進め方みたいな基本動作は問題なく出来る人が殆どです。
それよりも仕事の進め方や、非効率に感じていることが解決されないことにストレスを感じるケースが
多いように感じます。
これが金銭以上にインセンティブになるケース、結構あります。
その為に優秀な人材へのアプローチは、
トップダウン型のマネジメントではなく支援型のマネジメントが効果的であることが多い為、
優秀な人間を支援する、という気持ちを前提にコミュニケーションをとってみることを心がけましょう。
優秀な人材を育成するだけのマネジメント力をつけよう
当然ですが、優秀な人材はマネジメントをするアナタのこともよく見ています。
という記事でも書きましたが、明らかにマネジメント力が不足していた場合、
それに愛想を尽かして会社を去る可能性が高くなってしまいます。
超一流のマネジメント力を備える必要はありませんが、
いわゆる基礎となるマネジメント力は備えておくことが必要です。
そんなマネジメントで困っている人にタメになる!
オススメの本を3冊紹介します!
デール・カーネギー 人を動かす
まず一冊目は言わずと知れたビジネス本の名著、デール・カーネギーの「人を動かす」です。
基本的なことが沢山書かれているが、基礎ゆえにハッとされられるものばかり
方法論だけでなく、何故それが必要か?という根幹が丁寧に書かれている
マネジメント以外に良好な人間関係を築く上で凄く参考になる
ところがポイントとなっており、マネジメントをする上での人との接し方の基礎が凝縮されています。
マネジメントをする・しない問わず、ビジネスマンなら絶対に一度は読んで欲しい本ですね。
落合博満 決断=実行
マネジメントをする人にオススメの本二冊目は、落合博満氏の決断=実行です。
プロ野球好きな人のみならず、多くの人にも知られている有名な方ですね。
この本のポイントは
優秀な人材のみならず、若手や仕事が出来ない層へのアプローチ方法も勉強になる
マネジメントをする人間としての考え方が書かれている
スポーツと言う世界で結果を出したことがそのままビジネスにも応用出来る内容ばかり
と言う所で、人を動かすと比較するともう少し読みやすい内容になっています。
ちなみにダンは東海地方出身ということもあり、昔から中日ファンであり熱狂的な落合信者(オチシン)です。今でも落合さんの本はほぼ全部買ってますよ!
渡辺久信 寛容力
三冊目は、渡辺久信氏の「寛容力」です。
この本、ビジネス本のジャンルではほとんど紹介されていないマイナーな部類ですが
隠れた名著だとダンは勝手に?思っています。
その理由としては
人に合った指導方法を考え、練習やトレーニングの目的を明確にする
出来ない人にはお手本を見せ、そのポイントを必ず意識させてトレーニングさせる
プロフェッショナル集団だからこそ、正論を振りかざしたり、理不尽なことを絶対にしない
ことが書かれており、2008年に埼玉西武ライオンズが日本一になった理由が
これでもかと納得出来る程の内容になっているからです。
この考え方があったから、おかわり君こと中村剛也さんをはじめ若くて個性的な選手が沢山出てきて、輝いてたんだよね。
本が出た当時は、いわゆるゆとり世代に対する処方箋的な位置づけの本でしたが
このノウハウや考え方は、十分Z世代にも通用する考え方だと思います。
勿論もっと難しい内容が書かれたマネジメントのノウハウ本もありますが
ここで紹介した3冊は比較的すんなり読める難易度のものばかりですし、読んですぐ実行出来る内容ばかりなので、基礎的なマネジメント力をつけたい場合は是非一度手に取ってみることをオススメします。
優秀な人材は「自社で育てるもの」
社内のルールはどっちに向いている?
優秀な人材が最低限育てられるマネジメント力をつけよう、という話が前章でしたが
優秀な層が日の目を見る社内の評価制度・仕組み作り
は必須でしょう。
具体的なことを挙げると
チャレンジする姿勢を賞賛し、前向きな失敗を奨励する
減点式で考えず、加点式で考える
利他的な言動を見逃さない
などが挙げられます。
それが変えられずいつまでも旧態依然とするJTC企業には、どんどん優秀な層が入らなくなり、中にいる層も辞めていって先細りするでしょうね。
前向きでチャレンジする姿勢を奨励しないとどうなるかというと
失敗を人に擦り付け、安パイな仕事しかしない人が正義
と言うこの世の終わりみたいな構造が出来上がります。
そんな会社に、優秀な人材が長くいて働こうと思うでしょうか?
経営コンサルタントの横山信弘先生の記事にも同様のことが書かれています。
結論を言うと
優秀な人材が育つ仕組みがないと、優秀な人材は定着しない
ため、優秀な人材がきちんと育つ仕組みや文化作成は必要でしょう。
そして、それはチャレンジを奨励する文化であること。
その為には自分達でまず体現すること。これが重要だと思っています。
ちなみにダンは社内で誰よりも挑戦し、誰よりも失敗するよう心掛けることで背中で語るよう努めています。失敗ジャンキーみたいな人材がボコボコ育ってきてくれて大変うれしく思っています。
この会社で働くことの魅力をしつこく語り続ける
自社で働くことの魅力を、マネジメント層がきちんと言葉で語れるようになることも大切なことです。
この時、出来るだけ具体的な方が良いのは言うまでもないですね。
お客様ファーストの行動によりお客様に喜んで貰う経験が毎日積め、対人の仕事の神髄が倍速で身に付く
会社を成長させ、業界の〇〇という悪習を自分達の力で△△と言うスタンダードに変える
困った時に相談できる先輩が最低5人は秒速で見つけられるから、仕事で悩むことがない
などなど。
社内、社外両方から語れるようになると尚良いです。
ダンは「毎月〇〇円というお給料を貰いながら、失敗し放題、興味あることに首突っ込み放題、やりたいこと主張したい放題の会社で好き勝手働ける。能力よりも意欲。気に入ればいてよい、他にやりたいことが見つかれば皆で送り出し、成功したら皆で喜び、失敗したら一緒に泣いてくれる人が身近にいる。そんな会社、他にある?」って語ってますねぇ。
給与水準は業界平均~やや高まででOK
優秀な人材を雇う為には報酬だ!同業者の中で一番高い給料を!
と言うことを仰せの方がいます。
この言い分は感覚的に半分正解で、半分間違いだと個人的に考えます。
なぜかと言うと、優秀な人材は給料だけで会社を選ぶ訳ではないからです。
そしてカネの切れ目は縁の切れ目、とはよく言ったもので
カネを重視して入ってきた人材は、カネで不満を感じると去っていきます。
勿論渋賃ではいけないのが大前提なのですが、超優秀層でなければ
業界平均よりやや高い程度で十分優秀な人材は確保出来ますし
普通の人材であったとしても、マネジメント力で優秀な人材に育て上げることは十分可能だと思っています。
本当に優秀な人材は、やっぱり自社で育ててこそだと思います。能力だけでなくて、カルチャーフィットも含めてという話になるので。
やや優秀な層が共感するビジョンを描き、志高く入社して貰い
マネジメント力を付け、鍛えたマネジメント力で優秀な人材に育て上げる。
彼らが報われる仕組みや評価制度を構築し、エース級人材として長く活躍して貰う。
これが優秀な層が辞めた時に、会社として考えるべき本質だと思います。
そして、今会社がそれが出来ているかどうかを振り返るのが、優秀層が辞めたタイミングだと思います。
優秀な人材が辞めた時こそ、会社がおかしくなっていないか冷静に振り返るべきだと思います。
それを怠り、優秀な人材に責任転嫁すると、それを見ていた別の優秀人材も雪崩れるなんて言う最悪な事態が起きかねません。
辞められたことについては辛いかもしれませんが、そんな時こそ会社の現実を冷静に見直したいですね。
本日のまとめ
本日も最後まで読んで下さりありがとうございました。
優秀な人材が定着する制度・仕組み・風土になっているか今一度振り返ろう
優秀な人材に育て上げるだけのマネジメント力は必須。身に着ける努力を
優秀な人材には、支援型のマネジメントで接しよう
これからも優秀な人材と共に仕事を頑張ろうとするアナタを
応援します。
ダン