永瀬拓矢 藤井聡太との仲良しエピソードなど
永瀬拓矢先生の戦績やこれまでの歩みについて
永瀬拓矢先生と藤井聡太八冠との関係について
永瀬拓矢先生のエピソードについて
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永瀬拓矢先生と言えば、先日8冠を達成した藤井聡太先生が
7つのタイトルを手中に収め、最後の1冠である王座を最後まで守り続けたトップクラスの棋士の先生です。
今日はそんな永瀬拓矢先生について記事を書きました。
どうぞ最後までゆっくりとお読みください。
永瀬拓矢と藤井聡太の仲良しエピソード
名古屋にはるばる来てVS
永瀬拓矢先生と藤井聡太先生は、それぞれタイトルの奪取を目指す
ライバルであると同時に、普段はお互いを高める研究仲間として将棋を指していることでも知られています。
もともとのきっかけは、2017年に藤井聡太先生がプロになられたタイミングで行われた企画
という企画で対局したことがきっかけだったようです。
炎の七番勝負で藤井聡太先生に唯一の土をつけたのは永瀬拓矢先生で
(当時三冠だった羽生善治先生も藤井聡太先生に勝てなかった)、それはそれで凄いことだったのですが
その強さを知った永瀬拓矢先生が藤井聡太先生のメールアドレスをゲットし、研究を申し込んだことからスタートしたそうです。
研究は名古屋にある、藤井聡太先生の師匠である杉本昌隆先生のご自宅にて行われているようです。
藤井聡太先生が認める将棋へ打ち込む姿勢
そこから現在に至るまで藤井聡太先生と研究をしている訳ですから、永瀬拓矢先生が如何に藤井聡太先生から信頼を勝ち取っていらっしゃるのか伺い知ることが出来ます。
実力で差がつきすぎてしまったりすると、気まずくなって自然消滅したりすることもあるのが研究会らしいから…
ちなみにその研究会の内容を一部紹介すると
朝10時~1局&感想戦、お昼休憩後2局&感想戦で夜8時頃までぶっ続け(休憩ナシ)
感想戦でも雑談は一切しない
研究会だからと手抜きは一切ナシ、形勢が悪くなり秒読みになっても粘りまくりのガチンコ勝負
集中しすぎる為、お昼ご飯の調達は師匠の杉本先生の仕事
研究が終わって夕食中に将棋の話、盤面を並べて終電ギリギリまで研究
と、かなりハードな研究会になっているようです。
逆に藤井聡太七冠と研究をしようとなると、これくらいストイックにならないとやれないということなのでしょう。
それが出来る数少ない先生が、永瀬拓矢先生、ということになります。
ちなみにその藤井聡太先生も永瀬拓矢先生に負けないくらいストイックに研究出来るバケモノであることは言うまでもありません。
対局の際は藤井聡太竜王と言えど侮れない
永瀬拓矢先生と藤井聡太先生の公式戦の対局における戦績は、10/11の王座戦終了時点で
藤井聡太先生 14勝
永瀬拓矢先生 6勝
と、対戦成績だけ見ると藤井聡太先生の方が分が良いように見えます。
しかし、藤井聡太先生から通算で5勝以上している棋士は
豊島将之先生と永瀬拓矢先生の2名だけ。
如何に藤井聡太先生から勝ち星を得るのが難しいのかよくわかりますね。
しかも永瀬拓矢先生はA級順位戦、炎の七番勝負など注目される対局で藤井聡太先生から白星を挙げており、
如何に現役最強と言えど永瀬拓矢先生との対局は
他の棋士以上に気が抜けない存在であることがわかります。
永瀬拓矢 タイトル戦でスーツ バナナ 川崎家などエピソード
永瀬軍曹?由来
永瀬拓矢先生のことを、インターネット上で
永瀬軍曹
と呼ばれることがあります。
呼ばれる理由としては、勝負や将棋に徹する厳しさが挙げられるでしょう。
勝負に関しては、後述する千日手を厭わない徹底した粘り強さが代表的なものとして挙げられますが
将棋に対する厳しさも相当なものがあるようです。
女流のタイトル経験もある加藤桃子先生が、まだ奨励会時代だった頃。
とある対局が終わった後に、永瀬拓矢先生から「桃ちゃん、先日の順位戦の棋譜ならべ終わった?」
と聞かれ、まだやっていない旨を伝えると
なんでやってないの!?ありえないんだけど!
と叱られたことがあるようです。それだけ将棋に対する情熱は凄まじいということなんでしょうね…
ちなみに加藤桃子先生も、この件については
トップになる為にはそれくらいの努力を当たり前にやらないといけないと思った、と語られています。
実際、永瀬拓矢先生は
のではないか、ということを語られています。
ちなみにここ数年一番将棋の勉強が少なかった日で一日3時間程度だそうです。
将棋に才能は関係なく、努力すればある程度までは行けるが信条の永瀬拓矢先生。
努力でもトップクラスであることが伺え、軍曹の名に全く恥じませんよね。
ちなみに永瀬拓矢先生自体は、軍曹と呼ばれることについて「もっと上の階級で呼んで貰えるように頑張ります」と語っているよ。
ちなみに将棋イベント等で、ファンと指すコマ落ち対局などでも基本的には手を抜かず
ボコボコにし、ダメ出しをして心を折りに行くまでセットだそうです。
永瀬軍曹、恐るべし…
実家はラーメン屋「川崎家」
永瀬拓矢先生のご実家は、川崎家という横浜家系のラーメン屋さんを営んでいらっしゃいます。
インターネットでの評判も高く、お店を経営しているお父様の努力が伝わってきますね。
実は永瀬拓矢先生も幼少期にお父様が努力している姿を見て育ったことを語られています。
開業後に他店に修行に行ってまで味の追及をする等、少しでも美味しいラーメンを作ろうと努力する姿は、しっかりと息子である永瀬先生に受け継がれていらっしゃいますね。
ちなみにお父様曰く、そんな大変な家の事情をよく理解してか永瀬拓矢先生は手のかからない子だったらしく、将棋の大会等にも一人で出かけられていたそうだよ。
師匠よりお世話になった 鈴木大介先生との関係
永瀬拓矢先生の師匠は安恵照剛先生なのですが、実際は師匠以上に慕っている方がいらっしゃるようです。
それが鈴木大介先生です。
もともと永瀬拓矢先生がプロになりたての頃、鈴木大介先生との研究を申し込んだことが始まりだそうですが
その時に鈴木先生は
と厳しい言葉を浴びせ、渋ったそうですが、そこで永瀬先生は少しでも身のある研究にしようということで
鈴木大介先生の次の対局相手の棋風を学び、それを研究で対局相手のつもりでぶつける
次の対局相手の傾向等を分析して鈴木先生に伝える
等、鈴木先生の期待値を越えるクオリティを出して鈴木先生を驚かせ、
次の研究日程を聞き、鈴木先生が告げた日程について
全部お願いします
と告げる等、鈴木先生が驚くほどの努力でこの研究会をモノにします。
鈴木大介先生も、その後のインタビューで
と語られています。
必死に努力し、結果付き合ってくれた方のレベル維持・向上にも役立てる。軍曹の名は伊達じゃないですね。
盟友?佐々木勇気氏との友情
永瀬拓矢先生は現在でこそ藤井聡太先生との研究が有名ですが
藤井聡太先生と研究をするまでは、別の方と研究をされていらっしゃいました。
それが佐々木勇気先生。
佐々木勇気先生は、2023年度の順位戦でA級にて戦う
トップ棋士の一人で、年齢は永瀬先生の方が2つ上。
初めての出会いは永瀬矢先生10歳、佐々木勇気先生8歳とのことですので
かれこれ20年以上のお付き合いがありますね。
そんな二人がWで聞き手&解説をするとどうなるのか、ということで動画があります。
非常に仲良しなのが動画からも伝わってきますよね。
ちなみに永瀬拓矢先生と佐々木勇気先生の仲良しエピソードを一部抜粋すると
新幹線の指定席を持ってる永瀬拓矢先生ですが、佐々木先生の一緒に帰ろうで仲良く自由席で帰宅
佐々木勇気先生の雑な攻めのせいで自分は受け将棋になったと自虐
佐々木勇気先生が足を骨折した際、笑いながらも研究の際に牛乳を毎度差し入れ
新人王戦準々決勝で、幾つかある対局候補日からあえて佐々木勇気先生の誕生日に対局をぶつけ、永瀬拓矢先生の勝利
電王戦Finalにて佐々木勇気先生「永瀬は追い込まれれば追い込まれるほど力を発揮するから、信じてたよ」
佐々木勇気先生が熱を出した状態で大阪対局の際、会った永瀬拓矢先生に心配されるがその後永瀬拓矢先生も40度近くの熱を出す(うつした)
ダイエット中の永瀬拓矢先生の前でピザを頼み、「一切れなら食べても食べなくても一緒だよ~」と悪魔の一声?で永瀬拓矢先生にピザを食べさせることに成功
などなど。
他の棋士の先生からの評判を聞いても、この二人の仲は相当なようですね。
大食漢!?物凄い食事の量とバナナ
永瀬拓矢先生は猫舌で食べるのが遅いらしいのですが、決して食が細い訳ではなく、対局中も沢山召し上がられます。
そのエピソードの一つがこれ。
この昼食…物凄い量ですよね。
チャーハン
小籠包
蒸し餃子
麻婆豆腐
クラブハウスサンド
グレープフルーツジュース
コーヒー
と、まるでパーティーでも行うような食事量となっています。
ただしこれには理由があって、永瀬拓矢先生いわく
海外の一人前の量がどれくらいかわからず、予め多めに頼んだ
猫舌なので、冷めてしまっても全然問題ない
どうしても中華料理が口に合わない場合の保険としてクラブハウスサンドを頼んだ
食べきれなかった場合は夕食に食べればいい
とのことで、実際に夕食はキャンセルされ、昼食の残りを召し上がられています。
将棋めしという新しいジャンルで、棋士の方が召し上がられるものにもスポットがあたる現在ですが
勝つ為に食事にも拘るのはやはり永瀬拓矢先生ですね。
そして対局中に召し上がるものとして有名なのがバナナでしょう。
対局時に一房のバナナを置き、相手の手番の際にモグモグとバナナを食べる…
大の甘党である加藤一二三先生が、大量のチョコレートなどのおやつを召し上がられたように
対局中に糖分が入ったモノを召し上がられる棋士の先生は多いですが
あれだけの量のバナナを消費する棋士の先生はあまりいらっしゃらないですよね…
ちなみにもともとは寿司を握ってもらうようリクエストしたみたいだけど、NGが出たそうで、そこからバナナになったようだよ。寿司がダメならおにぎりが次善手かなぁ、と素人は思う訳ですが、一気に飛び越えてフルーツなんですね…
糖分を大量に消費する対局に、糖分が多く含まれ消化も早いバナナは確かに理にかなっています。
ちなみにバナナ以外のフルーツも好きなようで、シャインマスカットやイチゴなども召し上がられるようです。
タイトル戦で和服ではなくスーツ。理由は勿論…
永瀬拓矢先生のエピソードでよく上がるのが
ことでしょう。
将棋のタイトル戦では、一般的に和服を着用して対局される棋士が多い中で
永瀬拓矢先生は、スーツで対局に臨むことが多いです。
理由は勿論、和服よりスーツの方が着やすく将棋に集中出来るから
で、ここでも勝負に対するこだわりの一端が見えますね。
もともとは和服を着てタイトル戦を戦っていらっしゃったのですが
ある対局で昼食休憩後、和服からスーツに着替え周囲を驚かせると
以後は最初からスーツにて対局、という流れになったようです。
もっとも、タイトル戦はスーツでなければいけないという規定はないし、対局する前にちゃんとスーツで良いか確認し、了承を得てからやっているようなんだ。和服着用が義務のJT杯なんかはちゃんと和服を召した上で対局されているよ。
如何に盤上にのみ集中する環境を作るのか、というのは大切ですよね。
スーツ着用一つにも拘りを持つ永瀬拓矢先生、やはり応援せざるを得ません。
ちなみに今回の王座戦については和服規定がある為、永瀬拓矢先生も和服を着用の上対局に臨まれています。
永瀬拓矢の実績 プロ棋士になるまでの歩みなど
生い立ち~プロになるまで
永瀬拓矢先生は、1992年に神奈川県の横浜市で生まれます。
9歳の頃に祖父様より将棋の手ほどきを受け、将棋の道に。
そこから磯子将棋センター、蒲田将棋くらぶなどに通い、腕を磨くと
2004年の小学生名人戦東日本大会に神奈川県代表として出場し、小学校6年生時に奨励会に入会します。
先述した佐々木勇気先生だけでなく、同期には
といった、現在でも第一線で活躍する錚々たる棋士の先生がいらっしゃいますね。
入会後ドンドン昇級・昇段を重ね
2008年には遂に奨励会三段リーグに参戦します。
その後2009年前期の三段リーグで、14勝4敗という成績で1位となり無事に四段に昇段。
念願のプロ登録となります。(同期は阿部健治郎先生)
高校は合わなかった!?
ちなみに高校入学と同時に奨励会3段リーグに参戦していますが、高校についてはわずか2日で自主退学。
しかも両親に事後報告という形であっけにとらせたようです。
と言う、もう何度も見てきたような理由だそうです。いや、永瀬拓矢先生らしい。
プロ入り後~電王戦まで
2009年にプロ入り後は、ご存じの通り着実に成績を残しトップに上り詰めますが
まずは2011年の18連勝が最初の大きな成果でしょう。
この18連勝の中には、前会長の佐藤康光先生をNHK杯で破った対局も含まれており
しかもNHK杯史上初の2度の千日手という末の勝利。
そして2012年に加古川清流杯で公式戦初優勝を飾ると、続く3日後の新人王戦でも優勝し、一気に2つの優勝を手にします。
翌2013年の棋王戦では挑戦者決定戦まで勝ち進み、三浦弘行先生に敗れ挑戦者にはなれませんでしたが大健闘の成績を残しました。
ちなみにこの時に全盛期の羽生善治先生から挙げた2戦2勝は将棋界に大きな衝撃を与えたんだよ。
そして2015年の電王戦にて再び将棋界を驚かせます。
人間と将棋ソフトの対戦、永瀬先生の相手はSeleneという将棋ソフトでした。
長時間将棋で五分、短時間将棋だと1割程度の勝率しかなかった状態で当日を迎えます。
事前研究の際にも1割程度しか勝率がなかった戦型をぶつけ、それでも優勢を築くと
迎えた88手目、2七角不成と王手を指した局面で事件が起こります。
2七角不成と指した局面でSeleneが王手を放置して指してしまい、永瀬拓矢先生の反則勝ちとなりました。
この局面で、永瀬拓矢先生は
と言い放ち、しかも不成の手で指すとコンピューターがバグを起こすことに研究の時点で気づき、再現性もあることを確認済であることを後の会見で披露。
事前研究では勝率1割程度にも関わらず、本番は力勝負でコンピューターを圧倒
事前にバグの存在に気づき、本番でそれが発生する手を指す
バグを発生させ、王手放置で勝利を収める
と、開発者のメンタルをボキボキに折り散らかすような勝利を手にしたのでした。
藤井聡太先生や羽生善治先生の伝説の一手は語られているけど、この伝説も冷静に考えるととんでもなく凄いことなんだ。明らかに過小評価されてる伝説なんだよね。
今やコンピューターが棋士を棋力で圧倒する時代になってしましましたが
この件を振り返ると、コンピューターを圧倒した最後の棋士として語り継がれています。
タイトル戦~タイトル獲得まで
電王戦から数か月後、棋聖戦の決勝トーナメントを勝ち上がり
始めてのタイトル戦挑戦は羽生善治先生との棋聖位を懸けての戦いとなりました。
第一局目は、必殺の?千日手の末羽生善治先生を破ったものの
結果2勝3敗のフルセットで敗れ、タイトル獲得とはなりませんでした。
次のタイトル挑戦は2017年、羽生善治先生から2勝を挙げた縁起の良いタイトル戦で再び挑戦者になり
今度は渡辺明棋王とのタイトル戦に臨みます。
こちらもフルセットの対局となりますが、2勝3敗と敗れ残念ながらタイトル獲得とはならず。
しかし羽生善治先生、渡辺明先生というトップ棋士相手に二度のフルセットを演じたことで
永瀬拓矢先生のタイトル獲得に期待が高まります。
そして迎えた2019年5月の叡王戦。
同期のライバルである菅井竜也先生を挑戦者決定戦で破ると、タイトル保持者である高見泰地先生を
4勝0敗で破り、念願の初タイトルを獲得されます。
その後同年10月の王座戦でも、斉藤慎太郎王座を
3勝0敗で破り、王座を奪取。二冠を達成。
と、一気にトップ棋士への地位へ上り詰めたのでした。
2018年度は全タイトル8つを、8人の棋士で分け合う大戦国時代だったんだけど、2019年はそのタイトル保持者が永瀬拓矢先生、豊島将之先生、渡辺明先生、木村一基先生の4名に。いわゆる4強の時代に突入したよ。
2冠後~現在まで
その後2020年度の叡王戦では、豊島将之先生と
2回の持将棋
1回の千日手
タイトル戦過去最多手数である総数1418手
という壮絶な死闘を演じ、3勝4敗という結果で防衛に失敗し叡王位を失います。
王座戦では、挑戦者の久保利明先生を3勝2敗のフルセットで破り、初めてのタイトル防衛に成功します。
また、2020年度の王将戦では挑戦者となり当時の渡辺明王将と王将位を懸けて激突。
3連敗から2連勝し、必死の抵抗を見せますが残念ながら2勝4敗でタイトル奪取とはなりませんでした。
続く2021年度は
王座として木村一基先生を挑戦者として迎え撃ち、3勝1敗で防衛に成功、王座三連覇を成し遂げます。
そして棋王戦を勝ち上がり、渡辺明棋王と再び対峙しますが、1勝3敗にて残念ながらタイトル奪取にはなりませんでした。
2022年度は
棋聖戦にて挑戦者となり、研究仲間でもある藤井聡太先生と対峙しますが、1勝3敗にてタイトル奪取とはなりませんでした。
王座として豊島将之先生を挑戦者として迎え撃ち、3勝1敗で防衛に成功、王座四連覇を達成、永世王座まであと1期という所までやってきました。
9/13時点での主なタイトル挑戦回数のタイトル獲得数ですが
となっており、やはり実績だけ見てもトップ棋士であることが伺い知れますね。
永瀬拓矢 棋風
永瀬拓矢先生は居飛車党で、AIを駆使した最新系の将棋や定跡を駆使した差し回しも出来る
オールラウンダー型の棋風です。
千日手や持将棋等で受け将棋の印象が強いですが、永瀬先生の中では攻め将棋のようです。
この点についてはAIの研究を進めていく中で、評価値を重視した差し回しを進めていくことで
結果的に攻め将棋にシフトしていく、という側面もあるようです。
もともと2012年頃までは振り飛車党で、主に三間飛車を採用しており
有利な局面になると、駒取り坊主(勝ち負けよりも駒得を優先)と化し
相手の心を折りに行くスタイルは、大名人大山康晴先生をほうふつとさせていたようです。
現在はAI研究+藤井聡太先生との研究。
藤井聡太先生を追いかける筆頭の先生として、頑張って欲しいですね。
誰よりも自分に厳しい 永瀬拓矢軍曹
2023年10月、藤井聡太先生が八冠を達成した王座戦第四局。
中盤~終盤にかけてリードを保った永瀬拓矢先生、お互い1分将棋に突入した中で
リードしている局面に対し緩手を指してしまいます。
一気に形勢が逆転し、藤井聡太先生有利になった局面ですが
この時の永瀬拓矢先生の悔しがり方は中継を見ていても手に取るようにわかる程でした。
(10分20秒~逆転のシーンとなります。)
たかがゲームになんでこんなに熱くなるって?たかがゲームの為に人生懸けてるからだよ。
軍曹と恐れられ、他人にも厳しいことで有名な永瀬拓矢先生ですが
永瀬拓矢先生は他でもない、自分自身に強い憤りを感じていらっしゃる様子がわかりました。
間違いなく永瀬拓矢先生は藤井聡太先生を倒そうとしており
一手一手に魂を吹き込んでいました。
それを水泡に帰すような手を指してしまった自分自身に許せなったのでしょう。
その言葉は決して嘘偽りなく、永瀬拓矢先生には鬼神が宿っていました。
観るものの心を揺さぶるような凄まじい将棋を見せて下さいました。
あの時の永瀬拓矢先生の表情と仕草を思い出すとね、熱いものがこみあげてくるんですよ。お金を払ってでも見たいと思える将棋ってこういうことなんだな、というのをまざまざと見せつけられました。
永瀬拓矢 著書紹介
永瀬拓矢先生の著書を紹介します。
永瀬流 負けない将棋
全戦型対応版 永瀬流負けない将棋 (マイナビ将棋BOOKS)
永瀬先生による負けない将棋の神髄が書かれています。
This is 軍曹スタイル!
永瀬拓矢監修 初段を目指す次の一手
永瀬拓矢監修 初段を目指す次の一手
永瀬先生監修 初段を目指す人向けの本です。
将棋界屈指の努力家である永瀬先生がしたためた初段になる為の道筋。
軍曹流初段ロード!攻め将棋?受け将棋?読んでのお楽しみ!
まとめ
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
永瀬拓矢先生は現役最強の藤井聡太先生と研究を行える唯一の棋士
実力だけでなく将棋に向き合う姿勢は藤井聡太先生も認める存在
将棋をひたすら追求し続ける永瀬拓矢先生から目が離せない
藤井聡太先生が前人未到の八冠達成を何とか阻もうと、
鬼神の如き執念で永瀬拓矢先生があがいた姿。見苦しくなんてあるはずもありませんでした。
無冠となった立場ではありますが、藤井聡太八冠の一角を崩す最有力候補は
現時点では永瀬拓矢先生でしょう。
藤井聡太先生から一角を崩す日がくるまで、永瀬拓矢先生を応援します。
ダン
コメント
コメント一覧 (6件)
[…] 現在の永瀬拓矢先生とどちらがストイックだったんでしょうか… […]
[…] なんと途中で永瀬拓矢先生を破ってのベスト4!女性アマチュア棋士としての快挙でした。 […]
[…] とんでもない量…永瀬拓矢先生が叡王戦の際に頼んだ量も親方であれば完食出来るんじゃないでしょうか… […]
[…] 現在も永瀬拓矢先生や豊島将之先生、佐藤天彦先生、菅井竜也先生など […]
[…] 関東B 渡辺明先生、永瀬拓矢先生、森内俊之先生 […]
[…] そして永瀬拓矢先生も長く研究会に参加して下さったようです。 […]