岐阜県羽島郡岐南町の町長、小島英雄氏が女性職員らを相手に
99件のセクハラ・パワハラを行ったことが認定された件で
2月28日、記者団に対し3月5日で町長の職を辞任することとなりました。
今回はそんな小島英雄氏の経歴とハラスメントの経緯についてご紹介します。
岐南町長小島英雄 セクハラパワハラ騒動の経緯
2020年の町長選で当選
小島英雄氏は2020年10月25日に行われた岐南町長選挙にて
次点の候補者である森川真和氏をわずか4票差で破り当選。
2020年11月16日より岐南町長としてのキャリアがスタートしました。
町長選挙は当選前にも2012年、2016年と立候補しており
この時はいずれも当時現職であった松原秀安氏に敗れています。
町長就任後数々のハラスメントを行う
町長就任後から、小島英雄氏は町職員を相手に
セクシャルハラスメントをはじめとした数々のハラスメントを行います。
当時の副町長等が、セクハラを相談された女性等からの声を基に
小島英雄氏を諫めることもしたようですが
小島英雄氏が逆上し、恫喝して終わることなどから
最終的に小島英雄氏のハラスメントについては自分で身を守ることとなっていきました。
個人的にレコーダーを準備し、小島英雄氏と会話する際は録音するなどの対応に迫られた職員ですが
遂に耐え兼ねられず、ベテランの女性秘書が退職することを決意し
これを機に別の被害者が週刊文春に情報提供をしたことで騒動が世間に周知されます。
これを受けて2023年5月18日に、文春オンラインが
小島英雄氏が複数の女性を相手にセクハラを繰り返している疑いがあること
岐南町が危機管理対策本部を立ち上げ、事実関係を調査すること
を報じ、被害にあった6名の女性職員からの聞き取り調査に対する疑念を紙面にてぶつけます。
小島英雄氏の反応
小島英雄氏はこれに対し
と答え、同日の会見の中で
「セクハラの認識はなかった」
「嫌なら嫌とはっきり言ってもらえばよかった」
と回答したようです。
ちなみに文春の聞き取り調査で女性職員が訴えた内容はこちらです。
お尻を触られた。手もよく触られる
白いズボンをはいてきた日、後ろを向いてかがんでみろと指示され「下着のラインが見える」と言われた
薄目の色のスカートをはいてきた日「下着の上に何か穿いているのか。まくって見せろ」と言われた
胸元の少し開いた服をきてきた日、「かがんでみろもっと」と言われた。町長は上からのぞきこんでいるように見えた
いやぁ…事実だとしたらガッツリセクハラですよね…
調査委員会の結果 99のハラスメントが認められた
その後岐南町に設置された危機管理対策本部の調査の結果
多数の女性職員に対し99のセクハラ行為等が行われていたことが認められ
即時辞職以外あり得ないという調査報告書が2月27日に発表されました。
ちなみに調査費用は総額で1240万円ほど…町民から頂いた税金をこう使うのは首長としてはちょっと…
最も多かったのが頭や髪を触る「頭ポンポン」だったようで、全体の3割を占めていたと言うことです。
ちなみにこの報告書を受け、小島英雄さんは
と話されており、報告書については一部納得のいかない様子でした。
5月末の辞職から一転3月での辞職を決断
これらの報告書に対する答弁の中で、最終的には頭ポンポンを自らの認識不足と認め
セクハラであることを認めましたが
辞職については「今すぐ辞めると報告書の内容を認めたことになる」として5月末を目途に
辞職する旨を語られていました。
しかしその後内容が一点、3月5日での辞職を決断され2月29日に辞職願を町議会議長に提出したのでした。
辞職に対し、小島英雄さんは
と言うことで、セクハラをはじめとしたハラスメントに対する責任を取る形で辞任の意向を示したのでした。
岐南町民の反応
町長によるハラスメント報道で、ネガティブなことで全国に名前が知れてしまった岐南町の住民の反応は…
「こんなことで町が有名になって恥ずかしい」
「町長が若い世代との考えに違いがあることを理解しない限り、セクハラはなくならない」
「自分が告発してもどうせ変わらない、と諦めの雰囲気があったのではないか」
と厳しい声が飛びました。
この厳しい声を真摯に受け止め、ご家族と余生を過ごして欲しいですね。
小島英雄 経歴 プロフィールなど
小島英雄 プロフィール
小島英雄氏の主なプロフィールです。
生年月日 | 1950年1月18日(74歳) |
出身校 | 愛知学院大学法学部 |
資格 | 行政書士 |
特技 | 将棋 |
家族 | 妻 子ども?(過去インタビュー経験あり) 兄 |
座右の銘 | 「着眼大局」 |
職歴 | 行政書士、将棋教室主催、岐南町議員(7期)、岐南町長(1期) |
経歴
大学卒業後、法学部という背景もあり行政書士の資格を取り
行政書士として活動されていた様子が伺えますね。
それと並行しながら、将棋教室を主宰されていたことも判明しました。
座右の銘でもある、着眼大局は将棋の経験から引用されたようですが
将棋経験者からすると、あまりに今回の小島英雄氏の言動は将棋愛好家のイメージを損ねるものでした。
礼に始まり礼に終わるのが将棋であり、力の強い弱いを問わず謙虚に学び続け
己の鍛練を継続することが将棋だからです。
経歴を見て率直に思ったことを書きたいと思います。
「先生」の仕事で傲慢になっていなかったか
行政書士、将棋教室の主催、そして町会議員、町長と
これら全てに共通するものは、「先生」と呼ばれる職業であることです。
先生と呼ばれる職業は、自らが持つ豊富な見識や考え方を基に
困っている人を助けたり、成長を促す等教育者としての顔も必要となってきます。
しかし、残念ながら一部の「先生」と呼ばれる人達の中には、あたかも自分自身が凄い人であるかのように
過信し、他者に対しぞんざいな振る舞い・言動をされる方がおり
小島英雄氏も、残念ながらそのルートを辿ってしまった一人なのではないかと考えました。
特に昔気質の士業の先生はそういう傾向あるんだ…こちらも噛みつき返したり、ボキボキに折ったりしてバランスとってるんですけど、あんまりそういう仕事を長くやりすぎるのは考え物なんですよね。
残念ながら起こしてしまったことについてこれから贖罪される日々が待っていますが
今一度この言葉を胸に、小島英雄氏については頑張って頂きたいですね。
まとめ
小島英雄氏のセクハラ・パワハラについては第三者委員会の調査の下認められ
それによって岐南町長を辞職する騒動にまで発展しました。
ご本人が深く反省することは勿論ですが、本人の不徳のしたことにより
町政に大きなしこりが残っただけでなく、岐南町と言う町も
ネガティブな印象が全国に知れ渡ってしまう結果となりました。
勿論小島英雄氏の責任が一番ですが、それを選んだ有権者の方も
やはり自治体にガバナンスが効いている状態か否か、シビアな目でチェックすることも必要だと思いました。
岐南町は県庁のある岐阜市の隣にあり、愛知県との県境でもある為交通の要所でもあります。
町の規模以上に重要な位置に属していますので、その町の発展の為にも
次の町長の方含め、よりクリーンな町政の実現を目指して欲しいですね。